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第2話 色と健康
色彩は光であり波長を持った電磁波の一種です。「波長が合う」という言葉があるように色と人間の波長関係においても、それは当てはまります。波長の合う者同士は一緒にいて気分がいいように、色のもつ波動が自分自身のエネルギーとなったり、感情を助けてくれたり、心地良く感じたりします。そして色彩は体の機能にも大きな影響を与えています。
- 万病に白
白い服を着て日光浴をすると、たとえわずかな時間でも体がその時に必要としている色のエネルギーを吸収する事が出来ます。これは白い布を通した光はどの波長の光にも吸収されないので、体が全ての色の光を受け取る事が出来るからです。体はよく温まり、体力も回復します。病気のときに白い寝具やパジャマを使うと回復に必要なエネルギーや色を取り入れる事が出来ます。
- 疲れ目に緑
緑は目に見える光の中で、最も人間の目でとらえやすい領域の光です。また緑には血圧を整え、リラックスさせる働きもありますので、長時間の仕事の合間に緑を見つめて目と心を休めましょう。家の中に緑の植物があるだけで、とてもリラックス効果を高めてくれます。
- 不眠症に青
不眠症の人はベッドルームの壁やカーテン、もしくはインテリアの一部分だけでも青系統の色にしてみると安心して眠れるようになります。青は精神安定剤の役割をし、また運動神経の興奮も鎮めてくれます。それでも眠れない人は水色の毛布を使うとよいでしょう。でも濃い青色は効きめが強すぎて、体を冷やしてしまいますのでご注意下さい。
- 冷え性に赤
赤には体を温める作用があります。寒い地方では赤い毛布がよく売れるそうです。風邪の時は首に赤いスカーフを巻くと回復が早いと言われています。そして気弱で元気のない子供には、赤い色の洋服を身につけさせると元気を取り戻すと言われています。これは赤い色が体を活動に駆り立てるからです。とても寒い時や体が冷えているときは赤系統のものを身につけるとよいでしょう。
赤は刺激が強すぎるので冷え性の方は、室内のカーテン、壁紙などを暖色系でコーディネートしてみるのもお勧めです。数年前、日本で『冷え性に赤いパンツ』が大流行しました。でもこれは温かいを通り越して熱くなってしまうかもしれませんね。
『赤と青の部屋を作り、目隠しをした人に15分間部屋の真ん中に座ってもらう』という実験結果で、赤い部屋では被験者の体温が上がり、血圧、呼吸数も上昇し、『息苦しい、暑い』と答えたのに対し、青い部屋では体温は変化せず、血圧、呼吸数が下がり『涼しい、スーとして気持ちがいい』という結果がでました。これは目を閉じていても体はしっかり色に反応する事も示しています。
『赤は人を興奮させ、青は落ち着かせる』と言われます。実際に赤と青の照明の下で手にグラスを持たせる実験では、赤の照明の方が手の震えが大きくなります。暖色(赤、オレンジ、黄色など)と寒色(青、緑など)では心理的な温度差が3度程あると言われています。
赤と青の効果は抜群なので加減が必要です。その時の心身の状態や季節も考慮し、小物などから、上手に生活の中に『色』を取り入れていきましょう。