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第5話 色の錯覚
『色の錯覚』は私達の生活に大きな影響を与えています。今回は色の錯覚を利用した『感じ方の変化』についてお話しします。
- 車の色で事故率が変わる?
青い車は赤い車より事故遭遇率が高いと言われています。理由は赤が『進出色』の代表的なもの、青は『後退色』の代表的なものと言われているからです。色によって物が大きく見えたり小さく見えたりするように、飛び出して見えるのが『進出色』、後ろに下がって見えるのを『後退色』と言います。
大きくわけると赤、オレンジ系の暖色が進出色で青、緑、紫などの寒色が後退色です。後退色の困ったところは車の色にすると遠くに見えるせいで、進出色よりぶつけられやすい、ということです。
逆に進出色の赤い車が前にあると、通常の距離感よりも迫っているように見えるため、ブレーキを踏むことに敏感になるそうです。ブレーキランプが赤い理由も納得ですね。
車の色で一番錯覚が起きにくいのは黄色です。黄色は目に飛び込んできた時にピントが合わせやすいので距離が正確につかみやすいそうです。ぶつけられる確率も低くなるということです。ニューヨークの有名なタクシー『イエローキャブ』はその理由もあるのかもしれません。
- 壁の色で売り上げが変わる?
色は時間感覚を左右します。赤系統の部屋に1時間いた場合、時間の経過は約2倍に感じられ、青系統の部屋では、時間の経過は実際の半分にしか感じません。それは暖色や寒色が持っている『身体への影響力』が理由です。
暖色(赤、オレンジ、黄等)は私達の身体を興奮状態にし、体温、血圧が上昇し、脈拍、呼吸も速くなり、赤い部屋にいるだけでエネルギーを消耗して疲れてしまいます。 寒色(青、緑等)の光の中では体温、血圧は低下し、呼吸、脈拍も遅くなり、エネルギーの消耗も抑えられます。エネルギーの消耗がいつもと違うと、疲労や空腹など時間が経過したような体感覚が起きるので、時間の感覚が判りにくくなるからです。
この錯覚はレストランや銀行、美容院などによく利用されています。レストランが壁の色を暖色にした場合、お客さんは店に30分しかいないのに1時間もいたように感じ、お客の回転が速くなり売り上げも伸びる、という効果があります。
逆に寒色の壁は1時間もいたのに30分にしか感じず、しかも落ち着いて長居し、青い色の反射のせいで料理がまずそうに見えてしまうなど飲食店にとっては致命的な色です。 寒色の壁は美容院、病院、銀行などお客さんを待たせるところにはとても有効です。例えば1時間待っているのに30分位にしか感じず、イライラしないで落ち着いて待つことが出来るというとても役に立つ配色です。
銀行や病院などがブルー、水色などが多いのも納得ですね。